弟が手術だというのに・・・

老眼親父

2019年10月21日 13:52

9月14日(土)久しぶりのキャンプ&フィッシング・・・桧枝岐



いきなりドアップだけどこれ見たらキャンプに行きたくなるでしょ♪


今週末は檜枝岐に釣りに行くことにしていたのだが、数か月前にこけて右肩を打って靭帯を損傷した弟が急遽手術をすることになって昨日入院し、今日の手術となったのでお見舞いに行ってきた。
それまでかかっていた医者には手術の必要はないと言われていたがあまりに痛みが酷いので病院を替えたら、手術する必要はないと思うけど専門の病院を紹介すると言われていったらすぐに手術しましょうと言われたらしい。
肩の靭帯が三か所断裂で、しかもそれって5年前に会社で物に肩をぶつけて切った靭帯が原因だそうで。
その時も医者には手術するほどでは無いと言われていたそうで、医者も医者だが5年も痛みを我慢していた弟も弟だわね。
病院からから帰ってすぐに支度をして、檜枝岐に出発した。
キャンプ場も予約してあるしなあ・・弟よすまぬ、手術頑張れ・・・!

今日14日(土)から明日15日(日)は檜枝岐スキー場で尾瀬桧枝岐マウンテンフェスが開かれているのでそれも楽しみに来たのだが、最終日の午後と言うこともあってか去年と比べるとちょっと寂しかったかな。



ふくしま尾瀬桧枝岐2019マウンテンフェス、最終日の午後だけあって何となく寂しい・・ことしは希良ちゃんにも会えんかったしなあ


15日は朝一で檜枝岐川支流の舟岐川に入るが、先日の雨のせいか水量が多くて体力のない僕にはとても進めない、やむなく撤退し下流の入渓しやすいポイントに入った。まだ6時だっていうのに既に足跡が付いている。いくら入渓しやすい場所とはいえ早すぎませんか。
そこそこ釣れるはずのポイントなのにさっぱり魚が出ない、木の枝が被った岸ギリギリのところでやっとフライを咥えたイワナは檜枝岐のイワナらしい真っ黒のイワナだった。今はなかなかお目にかかれなくなったが、極稀に顔を出すことが有る。こういう綺麗な魚に会うために釣りしてきたようなもんだから、文句のない釣り。
これ一匹に会えただけで檜枝岐まで釣りに来た甲斐があるっていうものだ。



これぞ檜枝岐のイワナだよ


支流を降りて本流に入ろうと思ってあちこち移動して歩いたが流石に禁漁間際だけあって駐車スペースはどこも車が停まっていて駐車できない、唯一人気が無いのがC&R区間だ、先日この前を通った時にも気になったのだが昔はフライマンで溢れかえっていたフライマンの姿がほとんど見られない。
まあ、それなりの理由があるんだろうなきっと。
綺麗なイワナを釣ってそれなりに満足したけれどキャンプ場に行くにはまだ時間があるので人のいないC&R区間でヒレ無しイワナと遊んでいくか。
それにしても何故こんなに釣り人が減ったのだろうか、ヒレ無しイワナしかいないからか・・・もしそれが理由だったら少しうれしいいのだが。
昔、ここにC&R区間が出来た頃は、あちこちでにわかC&R区間ができるていた頃で堰堤と堰堤の間の浅瀬に魚を放流したいわば釣り堀みたいなものが多かったね、だから静かに姿を消したC&R区間の少なくはないよね。ここ桧枝岐も例外ではないが当時入っていたイワナは全部ヒレピンのイワナばかりで、それは驚いたものだった。まだこれほど釣り人が集まる前の桧枝岐の話、いつかC&R区間のイワナがヒレ無しになると本流のイワナも例外なくヒレ無しになった。
今日100匹釣ったと自慢する餌釣りさんがキャンプ所に居たりすると胸が締め付けられるようで辛かった。口コミで釣り人が増えるとイワナの需要も増え、供給側もそれに応えるために成魚放流を増やす、結果としてヒレ無しの制御放流物ばかりになって行くという一連の漁場変化をこの目で見て来たのでここ数年は釣り場の対象に檜枝岐は入っていないのだ。
いつもここに来るとお世話になる「かわばたキャンプ場」は開設する頃からの付き合いなのだがそんな訳でここ数年後無沙汰していた。前は一年に何回も来ていたのだけれどね。
そんな訳で桧枝岐を超えた只見川の上流に釣り場を求めてみたりしているのだが・・。
C&R区間に人が少ない理由はただ一つ、魚が釣れないと言うのが原因だろうと思う。
確かに以前のように魚の反応は良くない、と言うよりも全く釣れないのだ、何事だろう。これには僕もびっくりこんなに釣れないんじゃ人も入らないわなあ。
ミニ尾瀬公園に係る橋の上の堰堤を超えると浅い流れの尻にライズを発見、これは言い発で釣れると確信してフライを落とすと一瞬にしてライズが消える暫くして向こう側の筋にライズがおこる。自慢の羽蟻フライはものの見事に見切られた。
もしかしたら大きいのが効くかもと、カディス系のデカパターンを落としてやってもフライに近寄っては見切って去っていく。「えー!ここでマッチハッチの釣りかあ・・・」と、嘆きながらも少しウキウキしている自分がいる。
ドライフライの釣りで一番楽しいのは、やっぱりマッチハッチの釣り、フライをとっかえひっかえして流し方を変えてやっとヒットフライを見つけた時が一番楽しい。

少し時間をとってライズが始まるのを待つ、流れの筋が3本その奥に岸沿いの緩い流れ、奥から2本目と3本目の筋でライズが起きた、決まったインターバルがあるわけじゃないので移動しながら捕食しているのか、アップクロスで静かにキャスト、一瞬でライズが消え流れが沈黙する。
「だよね~^^;」と独り言、少し上流側に立ち位置を変えて、ライズが再開するのを待つ、ほどなくライズリングが二つ、三つと広がるこれだけライズがあるのだから何かが流下しているのだろうけど残念ながら何も見えない。静かな波紋だしカディスの類ではないかもしれない、この時期檜枝岐では羽蟻が大量発生するので得意の羽蟻パターン6xティペットに結んでダウンクロスにキャストする、出た、波紋を残してフライが宙に舞う、少しおいて隣のレーンに流し込む浮かんできたイワナはフライを見切った。
ライズは同じように場所を変えて起こった、ヤマメの釣りじゃああり得ないが流石は虹ちゃん、ティペットを7xに交換しても状況は変わらないフライを交換すると反応するのだが相変わらず見切られる#16に巻いたジャシッドでさえ見切られるのだ、「マジか・・?」さっき、堰堤を乗り越えた時に目の前を横切った極小のメイフライそれこそミッジサイズのやつだけど・・「それか・・?」フライボックスからオレンジのストリップドピーコックアイを巻いた極小のコカゲロウパターンを取り出しティペットに結んだ。



セレクトしてセレクトしてやっとミッジサイズのメイフライがヒット!オレンジのピーコックアイのストークボディ(Instaに・・・クィルとか書いちゃったけど面倒なので修正しない~~;)


幸い、ライズはまだ続いていた、今ライズがあった筋の隣のレーン、流れの頭にフライをキャスト、小さくてもCDCのウイングが良く見える。
流れの筋に乗って上下に小さく揺れながら開きに掛かろうとするときに、小さなリングにフライが飲み込まれた。
やっと釣れた、今度はしっかりとした出方で食ってきた、満足感と安心感が同時に広がってくる。本当ならフライがマッチした喜びとその後のやり取りを楽しみ釣れた魚体の美しさを愛でて大満足となるところだが、釣れるのはヒレ無しイワナだから、フッキングまでの営みに満足することにしよう。



実にセレクティブなイワナだった、これでヒレが有ったら申し分ないのに


リリースして手前のレーンを流すとすぐさまフライを咥えた、瀬頭から、瀬尻からこの流れで5匹の虹鱒をネットに入れると流石にライズも無くなったので次の堰堤までの小さな石裏や、細い流れを釣って行く、イワナは居なくはないね、一時期と比べれば数は少ないけれど、堰堤を一つ越えたところで長い延べ竿と浮舟を下げた餌釣りさんとすれ違った。あれ?ここ餌釣り良いんだっけ?しばらくぶりなのでレギュレーションもはっきり覚えてないし、釣り人も少ないしここは見逃してやることにしよう。「釣れますか?」って聞かれたので「厳しいですね、水深が無いから餌釣り大変でしょ?」とちょっとだけ針を刺したら「そうですね、釣れないですね」と言うのでおそらく悪気はないんだろうな。きっとC&R区間だってことも知らなかったのかもしれない、今思えばちゃんと話してやるんだったか。
ここでも同じように数匹のヒレ無しイワナを釣って納竿し、尾瀬桧枝岐マウンテンフェスを覗いてキャンプ場に移動した。

キャンプサイトにテントを広げていると、「●さん」と言う声がして振り向くと、あれ、OZさんじゃないの、そう言えば前回キャンプしたのOZさんに誘われた時だったから、3年前か。
今回は、会津駒ケ岳登山に来たそうで山頂でここのキャンプ場のダンナと偶然会って「●さん来てるよ」って言われたので来てみたとのこと。わざわざ会いに来てくれてうれしかったなあ。
おばちゃんに「泊まって行きなよ」と攻め立てながらも奥さんのもとに帰って行かれました。来年は一緒に釣りしようね。

OZさんと別れてテント設営を完了し、缶ビールの栓を切り暫しまったりとした時間を過ごす。
今回は釣りと言うよりはキャンプをメインに来たので(理由は先に書いた通りですが)これからが本番なのです。
焚火に火を着けて、夕食のしたくをしていると僕のテントの脇にキャラバンが一台入ってきた。テン泊ではなく、車中泊をするらしい。キャンプ場以外キャンプ禁止の檜枝岐にあって大変すばらしいじゃないの。

さて今回はキャンプメインと言うこともあって、ちゃんと料理するように食材も持ち込んだ、昔はいつもこうして料理していたものだけど最近はすっかりインスタント料理が多くなっていた。
さて、今日の夕食は福島産豚のリブリースのバルサミコソースと新じゃがを皮ごと入れたポトフ。檜枝岐の夜は夏でも冷えるので暖かいスープは絶対に必要だからね。



夕食は福島産豚のリブリースステーキバルサミコソース、そして皮付き新じゃがをいれたポトフ。ご飯はバターライスにした♪


食事を済ませ、ビールからバーボンに切り替え、寝るまでの時間をまったりと過ごそう。
焚火の火は大きくも無く小さ過ぎずに優しく揺れているのが好き、落ち着くんだよね。
そう云えばこんなにのんびりした時間なんて最近過ごしたこと無いのに気づく、ソロのキャンプ良いよなと改めて思ったりする。
バーボンを舐めながらボーっとしていると、隣のキャラバンのおじさんが芋煮を差し入れてくれた。山形から来たそうで食材も山形から持って来たんだそう。



となりのサイトのおじさんが山形の芋煮を差し入れてくれた。おいしかったなあ。


美味しかったわあ、あったかいもんが何よりの檜枝岐の夜なんです。
お礼に缶ビールを一本持って行ってあげたら、なんか喜んで僕のテントサイトに来ていろいろとお話をされた。
燧ケ岳に登ったこと、社長に山登り教えたこと、今の仕事の事、鳥海山で遭難しそうになったこと、今回奥さんを誘ったら断られたこと、息子さんが釣り好きなこと、娘が釣りを始めてから魚の食べ方が上手になったこと、三菱のJEEPでフロントの風防ガラス倒して高速走ってPOLICEに叱られたこと・・・等々



焚火って落ち着くし人も集まるし、なんだろう不思議だね


僕の焚火を見て「焚火ってどうして落ち着くんだろうね、なんだか落ち着くよね」「どうしてでしょうね・・・、なんかDNAに刻まれてるものがあるんでしょうかね、狩猟民族としての何か・・」焚火の話だけで小一時間持った、昨日の夜中に家を出て朝早くから釣りしてきた僕は、流石に疲れて時々居眠りをするのだが、時折小父さんの止まぬ声にハットして、うんうんと相槌を打ったりしていた。

「どれ、そろそろ寝ますか」と言う言葉を聞いて心の中で「その言葉待ってましたありがとう・・・」とお礼を言ってテントに潜り込んだ。
山の朝のひんやりとした空気が短い眠りから覚醒させる、キャンプサイトはまだ朝霧に包まれていて昨日の喧騒が嘘のよう、そっとテントを抜け出してミロのパーコレーターを片手に忍び足で水場に向かう。
冷たい沢水で顔を洗うと一瞬にして脳が目覚め筋肉が収縮した、さあ今日一日の始まりである。
焚火の後片付けをして、朝食の準備に取り掛かる、クロワッサンにハムとチーズと野菜をサンドして、昨夜のポトフの残りにトマトを潰してミネストローネを作った。



朝食はクロワッサンのサンドに昨日の残りのポトフにトマトを入れてミネストローネ


そろそろとなりのおじさんも起き出して朝食を作り始めた、今朝はうどんかな。作り立てのコーヒーを差し入れすると僕のパーコレーターをみて、「あ、それそれ、やっぱり持ってるんだねえ俺も持ってるんだよ壊れちゃってるんだけどまだ使ってるんだ・・・」と言うと車の中をゴソゴソ引っ掻き回して、新聞紙にくるんだ蓋のノブが取れたパーコレーターを取り出した。
ここから数十分間息継ぎの無い話が続くことになるのだった。パーコレーターが壊れてるが新しいのが手に入らないこと、うどんを煮た超薄型の卓上コンロの事、がまかつのナイフ持ってて今は売ってない事、キャラバンはバイクも積めるから良いんだの事、キャラバンはリアハッチ開ければ屋根になるからテントいらないこと・・・等々。
話が止まりそうにないので、流石にまだ朝ご飯の途中だからと自分のサイトに戻ってゆっくりコーヒーを飲んだ。

昨日は雨の予報だったけど降らなかったので濡れずにすんだが今日の天気予報も雲マークに小さな傘がくっついている、雨になる前にさっさと撤収することにした、テントを片付けているとキャンプ場のおばちゃんが来て「あら、●さんもうテントたたむの?」と言うので「今日は早めに帰るわ」と答えた。「あら珍しいこと釣りしていかないの!」と言われたが苦笑いして作業を続けた。
本音を言えば、ここまで来たら、只見に回って只見沢でも釣ろうと思っていたのだ。

早々と撤収を終えて、山形のおじさんとキャンプ場のおばちゃんに挨拶して檜枝岐村を後にした。


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