「幾つになっても学ぶことはたくさんある!」と言う話

老眼親父

2019年12月12日 18:30

11月10日(日)新潟県三条市でフライフィッシングのイベント(FLYFISHING EXPO 下田郷)があると言うのでちょっとだけ覗いてきた。
普段そういう場所には、なかなか足が向かない僕なのだが、ちょうど新潟市に用事が有ったのでちょっとだけ(いや、かなり)寄り道した。

八木ヶ鼻オートキャンプ場で開催されたフライフィッシングのイベント


釣り具のメーカーや地元のショップのブースが出ていたり、フライフィッシングのプロの皆さんのトークセッションやタイイングのデモがあったりとなかなかどうして楽しんできた。

隆久氏デザインのTSRの竿を振らせていただいたROSEの齋藤さんありがとうございました。竹竿工房JADEの岡田さん、ロッドメーキングの話を長々させていただいてありがとうございました。
そして、地元三条市の日野浦刃物工房の奥様、楽しい話をありがとうございました。ご主人と話す時間がありませんでした(笑)

そんな中、九頭竜川のサクラマス釣りで有名な安田龍司氏のタイイングデモを拝見していて、二つの気づきが有ったので備忘録として書いておく。

安田龍司プロのタイイングdemo



その1.クイルウイングをシャンクに平行に留める方法

通常、クイルウイングは対になる裏側どうしを合わせてシャンクの上側に乗せてスレッドで留めるが、それだとスレッドを中心にクイルの根元側と先端側がV字になるので結果ウイングは斜めになる。対してこの方法は左右からシャンクを挟むように取り付けるのでウイングはシャンクに水平に付く。実際にはウイングの屋根側になる部分を合わせるように平らにして指で挟みシャンクに被せるように止めると言うもの。

■一般的なクイルウイングの取り付け方法
クイルの裏面を合わせて指で挟みシャンクの上側に巻き留める。

一般的には切り取ったクイルの裏面を合わせて指で挟みシャンクの上側に乗せてから巻き留める、スレッドを中心にクイルがV字になるためウイングは斜めに立つ。




■今までのシャンクと平行にウイングを付ける方法
これは斜めに立つことを前提にクイルのファイバーを曲げて置いてから根元を縛る方法

曲げたファイバーの根元の部分はスレッドでV字になるがウイング部分のファイバーは初めに寝かせて有るので水平なウイングになる。





■今回学んだシャンクと平行にウイングを付ける方法
今回学んだのはクイルをジャンク上部に留めるのではなくシャンクを両側から挟むようにして留めるもの、なるほどこれならウイングはシャンクに水平に付く。

ウイングの屋根側になる部分を合わせるように平らにして指で挟みシャンクに被せるように止めるとウイングは水平に付く



カディスのアダルトなんかのウイングを付ける時もシャンクに被せるように巻くので、当たり前と言えば当たり前なのだがウエットのウイングに使う発想は全くなかったわ





その2.クイルウイングの取り付け後のカット

ウイングの取り付け部分の端をカットする時にはアイ側からシザースを平行に入れてカットしがちだが、シザースの刃をシャンクに直角になるように当ててカットするとヘッドを小さく仕上げることが出来る。

■シザースをアイ方向からカットする。(良くない例)

シザースをアイ側からカットする方法はディアヘアー等を留める時によく使うカット方法だが、これだととカットしたウイングの付け根はテーパー状になる。一見ヘッドも綺麗なテーパーになりそうだが、スレッドがアイ側に滑ってしまい結果、ヘッドが大きくなってしまうという罠に陥りやすい。




■シザースをシャンクと直角にしてクイルの根元をカットする。(今回お薦め)

シザースをシャンクと直角にしてクイルの根元をカットする事でクイルとシャンクに段差が出来るが、段差分スレッドを巻くだけで済むのでヘッドが小さくできる。



スレッドがアイ側にずれることも無いのでアイ周りがスッキリとしたヘッドに仕上がる。




なるほど、なるほど、何事も「見て、聞いて、話して」が大事だよね。そして脳みそは柔軟に。
もう脳みそもすっかり固まってしまった今日この頃なのだが、世の中学ぶことはまだまだ多いと思った日でありました。


これを機に少しウェットフライでも巻いてみようか、前にフライボックスを水没させ、うっかりフライベストに入れっぱなしにして置いてフックが全部錆びてしまったと言う憂き目に遭ったままだからな。



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